人、過ぎ去りし後 根室本線撮影記 2010年アーカイブス
皆様こん**は。ずいぶん久しぶりの更新となりました。更新再開第一弾は、北海道遠征記をお送りします。今回やってきたのは、比較よく訪れている根室本線音別付近。荒涼とした原野を走る列車の姿を追い求めてやってきました。まずは関西空港から新千歳空港までひとっ飛びで到着です。
新千歳空港駅から、快速エアポートに乗車です。789系1000番台。『スーパーカムイ』用の車両でやってきました。789系は始めて乗車です。
車内はこんな感じ。暖色系を使ったインテリアがいいですね。新車の匂いがします。
さて、札幌市内の駅から乗り換えです。私にとっての特別な列車、特急『スーパーおおぞら』。釧路行きです。何度みてもやはり抜群のかっこよさ。北海道を代表する列車です。
今回は、奮発してグリーン席に乗車です。電動リクライニングのシートとフットレスト。専属客室乗務員さんのきめこまかく質の高いサービス。やはりこれぞグリーン券を購入して乗る価値のあるグリーン車です。札幌から2時間、久しぶりにゆったりした時間をすごすことが出来ました。
狩勝峠を越え、列車は十勝地方に入ってきました。雪景色の狩勝峠を。
快適な移動を楽しんだ後、帯広に到着。ここで普通列車に乗り換えです。
帯広から釧路までのロングラン鈍行。これで音別まで2時間揺られることにします。
車内です。国鉄時代のにおいがぷんぷん匂ってくる車内。やはりいいですね。シートはリクライニングしませんが、空いているのをいいことに反対側のシートに足を投げ出して座りましょう。のんびりと車窓をながめながら、暖かい早春の日差しを浴びて、とても快適な移動時間です。
帯広から2時間。音別にやってきました。のんびりうたた寝しながらの2時間でした。
音別から徒歩で撮影ポイント『音別の丘』に向かいます。道東は比較的雪が少ないので、歩きやすいですね。約40分かかって、ポイントに到着です。
海沿いの小高い丘の上から、原野を走る線路と海が見渡せます。
ポイントに着いてすぐ、スーパーおおぞらがやってきました。
何もない原野を縫うように這わせている線路。人の気配が感じられない地を、特急列車が高速で駆け抜けます。
今度はキハ40の普通列車がやってきました
何もない原野をのんびりと走る単行気動車。北海道ならではの光景です。
続いて釧路方面を見下ろせる丘の上にやってきました。
スーパーおおぞら、札幌行きがやってきました。基本7両に2両増結されています。
この青い空をご覧ください。まさに透き通るような青空です。
帯広方面の普通列車を撮影し、撤収することにしました。今度は尺別駅まで歩くことにしました。
尺別駅付近の踏み切りで。スーパーおおぞらの後追いです。
駅で待っていると不意に踏み切りの音。DF200牽引の貨物列車がやってきました。ここでもDD51は置き換えられたようです。
尺別駅です。あたりは一切人の気配がありません。雪に押しつぶされた廃屋が点在しているのみです。昔ここには集落があったのでしょうが、既に住んでいる人は去り、その痕跡のみが残されています。
夕刻、釧路行きの普通列車がやってきました。乗降もなく、この駅は最早忘れ去られつつあるように思います。
帰りの車内で。夕日が雪原に反射してきれいですね。
東吉野駅で、スーパーおおぞらに道を譲るため、16分の長時間停車です。
尺別から2時間。ようやく池田まで戻ってきました。
帯広まで普通列車で移動し、札幌行きのスーパーとかちに乗車です。車両は最新のキハ261系1000番台。帰路もグリーン車を選択しました。朝乗ったスーパーおおぞらのグリーン車と乗り比べです。
車内です。レザー張りの豪勢な大きいシート、、、は、いいのですが、スーパーおおぞらで電動だったリクライニング機構は全て手動、やはりコストダウンの様子が伺えますね。客室乗務員さんは1名で車内販売も行うので、グリーン席にはあまり顔を出していただけません。これはやはり、同じグリーン料金を支払うのであればスーパーおおぞらのほうがいいですね。
久しぶりの撮影紀行は北海道からお送りしました。人が過ぎ去った後のさびしい集落が、印象に残った旅でした。過疎化で地方から人間が消え、ただただ風化していくしかない寂しい現実に、訳もなく心寂しくなった管理人でした。