だいちゃん660329 鉄道と旅の記録

日常のちょっとした旅を記録したページです。X - @Daisukeueda6

ヒグラシの歌が聞こえる。2009年紀勢本線の旅(2)) 2009年アーカイブス

皆様こん**は。さてさて、紀勢本線の続きをお送りいたします。今日は、紀勢本線の海の風景を見にやってきました。。。が、どんよりと曇った空。日本有数の多雨地域ということで、ちょっとは覚悟してきましたが、、、ま、雨なら雨の風景をということで、二木島駅付近にやってきました。二木島駅は、入江の小さな集落を見下ろす突堤の上にあります。

早速集落全体を見渡せる場所にやってきましたが、、、この濃い霧をご覧ください。なかなか私の地元では、ここまで濃い霧にはお目にかかれません。トンビが悠然と空を旋回しています。ぴろろろろ~という鳴き声が山々にこだましています。打ち寄せる波の音も聞こえますね。なんともゆったりした気分になります。

キハ48型の普通列車がやってきました。乗降客はまばらですね。お盆休みのせいでしょうか?

霧を強調して撮影してみました。

続いてやってきたのは、特急ワイドビュー南紀4号です。

さて、今度は集落に降りてきました。撮影ポイントを探してうろうろしていると、魚のあらを海に捨てているおばさんがいました。きれいな色をした魚が集まってきます。なんという魚かわかりませんが、熱帯魚のようなきれいな色です。

漁港にとまる漁船を背景に、ワイドビュー南紀を捉えました。

二木島駅の裏手には、熊野古道が延びています。早速上ってみましょう。街灯がいい感じですね。

ちょっと上がると、このようにうっそうと茂った森の中に入る道になります。そろそろセミも鳴きだしましたよ。

熊野古道の途中から、臨時ワイドビュー南紀81号です。

普通列車もやってきました。大きな荷物を抱えた家族連れが降りてきましたよ。おばあちゃんの家に、里帰りでしょうか?

次の列車まで時間があるので、大曽根浦~九鬼間のポイントまで戻りました。ようやく夏らしい空になってきましたよ。

ワイドビュー南紀6号です。やはり青空の下の撮影はいいですね。

ちょっと広角レンズで遊んでみました。連結器ギリギリ画面に入りました。

ふと反対側を見ると、、、なんと貨物列車がいるではありませんか!通常この時間の通過ではないので、かなり遅れているようです。先頭はDD51856号機。JR貨物更新色(赤)です。北海道を除くと、DD51の牽引する定期貨物列車は結構貴重な存在となってきました。

続いてやってきたのは、賀田~二木島のポイント。まずは普通列車を。後方に連結されているのは、キハ11の長距離版300番台です

続いて、、おや?さっきの貨物列車を追い越していました。この列車は新宮の製紙会社から紙を運んでいます。

同じポイントでワイドビュー南紀を。「汽車撮ってんのかい?」と、声をかけていただいた近所のお年寄りと少し話ができました。とりとめのない話ばかりでしたが、なんと御年90歳で、杖なしで歩けるほどお元気です。おばあさん、いつまでもお元気で!

もう一度二木島に戻ることにしました。途中景色のよさそうなところで、美しいリアス式海岸熊野灘を撮影です。

白い波頭がきれいですね。スカイブルーとネイビーブルー、緑の草原、、、自然の美しさが凝縮されています。

この絶景をご覧ください。朝の天気が嘘のようです。

再び二木島に戻り、先ほどの熊野古道を上って、ワイドビュー南紀を捉えました。やはり青空だと段違いに美しく見えますね。

続いて、入江に流れている川べりにやってきました。なかなかの好景色です。もう時間は午後から夕方へとかかることろです。野鳥やセミの声に混じって「カナカナカナ。。。」と高い鳴き声が聞こえてきます。これはヒグラシですね。都会では決して聞くことのできない声です。しばらく撮影を忘れて、ヒグラシのコンサートに聞き入っていました。

このきれいな流れをご覧ください。そのまま飲めそうなきれいな水ですよ。

列車はやってきました。青い空にぽっかり浮かんだ白い雲。銀色の車体が夕日を反射してきれいです。

普通列車もやってきました。波の音とかもめなどの海鳥たち、ヒグラシ、アブラゼミ、ツクツクホウシと秋の虫たちのコンサートがずっと続いています。様々な生命の営みを感じますね。

折り返し普通列車を撮影して、引き上げることにしました。

ちょっと漁港にたちより、漁船を撮影していると、漁師さんが「オレの船撮ってんのかい?」とうれしそうに声をかけてくれました。何が獲れるのか聞いてみたところ、この辺りは鯛の養殖と、クロマグロの稚魚を獲っているそうです。ここで取れた魚を大事に生簀で育てて、私たちの食卓に並ぶそうです。こりゃあ、今日の夕食はさかなできまりだなぁ。。。

帰り道、波田須~新鹿間で、海と列車を捉えました。

さてさて、2回に分けてお送りした紀勢本線の旅。いかがだったでしょうか?ちょっと天気はヒヤヒヤしましたが、後半には好転に恵まれ、がんばって運転した甲斐のある撮影でした。特に今回印象に残ったのは、昼下がりに心地よく響くヒグラシの声です。なんとなくもの悲しい「カナカナカナ。。。」という鳴き声は、聞くだけで涼しくなってきますね。人間って、耳からでも、涼しさを感じることができるのですね。日差しは厳しかったですが、様々な生き物の歌声に魅せられた今回の旅。また次の夏も、ヒグラシの歌を聴きに紀勢本線を訪ねてみたいと思った管理人でした。