だいちゃん660329 鉄道と旅の記録

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うつくしきもの。北陸を巡る夏4(特急街道)2006年アーカイブス

こん**は。いよいよ旅行も終わり、帰る日になりました。今回の旅行で、いろいろ北陸の美しい景色をご紹介させていただきました。完結編の今日ご紹介させていただくのは、やはり北陸本線と言えば、『特急街道』でしょう。颯爽と駆け抜ける特急列車の様子を、帰阪の顛末とともに紹介させていただきます。

今回は普通列車を乗り継いで京都まで帰ります。早朝の魚津駅で522M富山行き普通列車です。

富山で福井行き422Mに乗り換えです。乗り換え時間が僅かだったので富山駅での写真は撮影できず、これは金沢駅で20分間の長時間停車をしているときに撮影しました。ついでに朝食も仕入れてきました。

車内は1ボックスを一人で占有できるくらいに空いています。金沢を過ぎて、ボックスが埋まるくらいに込んできました。419系の車内は583系だった頃の面影が随所に見られます。

金沢からおよそ1時間30分で、大聖寺駅に到着しました。もうすっかり太陽は昇り、暑い日差しが容赦なく襲ってきます。

大聖寺に停車中の422Mです。約15分におよぶ停車で、特急列車2本に道を譲って発車して行きました。

大聖寺駅から歩いて15分ほどの踏切を第1花房踏切を撮影地に選びました。この青空と広大な田園風景、素晴らしいですね。

踏切の様子です。暑いですが、広大な風景のおかげでとっても爽快です。

大聖寺で発車待ちをしていた422Mがやっと発車して行きました。

米原からの特急しらさぎがやってきました。683系2000番台車です。

普通列車。475系です。もと急行列車として運用されていました。

今度は名古屋からの特急しらさぎ。5+3+3の11両編成です。

最後の夏になるのでしょうか?去就が注目されている485系。特急雷鳥です。

大阪からやってきたサンダーバード。683系先頭車でやってきました。この顔は、485系の後継車のように見えます。

普通列車413系です。

正面に光線があたらなくなってきたのでちょっと踏切から離れて、683系しらさぎです。

大阪行きサンダーバード、681系です。鳥という言葉を形容するにぴったりの顔つきです。

もう一枚485系の雷鳥を捉えました。

駅に戻る途中、踏切がなりました。なんとキハ65のエーデル車がやってきました!なにかの臨時列車でしょうか。

大聖寺駅に戻ってきました。次の乗り継ぎ列車は、336M福井行き。『デカ目』の475系です。普通列車ながらデッキを持った急行形です。

336Mの車内です。ボックス席にデッキ付き、窓枠にはテーブルもあります。往年の急行列車を伝えるスタイルですね。

336Mは定刻に福井駅に到着。ここでちょっと寄り道することにしました。前回、福井を訪れたときに乗車できなかったえちぜん鉄道にやってきました。前身の京福電鉄時代不幸な衝突事故を起こし、マスコミの批判を浴びて一時は存続が危ぶまれましたが、復活を願う地元の熱意によってえちぜん鉄道として復帰を果たしました。地元の方々は、この鉄道の復活を本当に待っておられたようです。こうした地元に愛されて走ることができる鉄道は幸せですね。現在の主力は愛知環状鉄道よりやってきた6000形です。

車内です。一般的なボックス席が並んでいます。『ジャンジャンジャン』という独特な踏切の音を聞きながら列車は走ります。

途中、松岡駅で撮影することにしました。写真を撮っていると、『外は暑いから、駅に入って涼んで行って下さい』と、この駅の女性駅員さんに声をかけていただきました。駅の中には、ポットに入ったアイスコーヒーが100円で置いてあります。安いわけではありませんが、無機質な自動販売機と比べてこういう手作りの雰囲気はいいですね。ただのコーヒーが、とても素朴な味に思えました。そういえば、最初に福井駅で切符を買ったときも、永平寺口までの切符を買ったら、永平寺に観光に行くのか訪ねられ、『次の列車はバスに連絡してないから、1本後の列車で行って下さい』と声をかけてもらえました。暑い中駅で待つのは大変だろうと気を使ってくれたのでしょう。駅員の方々の優しい心使いが身にしみて伝わってきました。こういうちょっとした心使いは、本当に有り難いですね。設備や車両に費用をかけなくても、ほんの少しの気配りで利用する人が快適に過ごせる。。。忘れかけていたものを教えられたような気がしました。

松岡駅付近でなかなかいい雰囲気の踏切を見つけました。

どうです。なかなかいい雰囲気ですね。

跨線橋の向こうから、列車はやってきました。えちぜん鉄道には、昼間のみ客室乗務員(アテンダント)さんが乗務されています。列車の運行に関する仕事(扉閉めなど)はされていませんが検札や案内を車内でされており、ときおり乗客の皆さんと楽しげに会話されていたりします。途中駅で、駅員さんが発車を待たせて、必死に走ってくる学生さんを乗せている場面にも出会いました。楽しげに会話されているアテンダントさんを見ていると、ここは理想のローカル線のように思えてきました。社員さんや沿線の方々がいつもまるで親しいご近所さんのようにされていて、人の心の温かさと美しさを身近に感じることのできる鉄道。都会では決して味わえない、北国のあったか美人鉄道、理想の雰囲気です。

場所を変えて、狭い町並みを縫うように走る列車です。

気持ちがいっぱいに潤った私は、福井駅に戻ってきました。今度は234M敦賀行きに乗車です。またも419系がやってきました。

234Mは定刻に敦賀に到着。次は148M長浜行きです。なんと敦賀駅に到着した列車がそのまま列車番号を変えて運用されるようで、敦賀で1時間30分にも及ぶ長時間停車です。停車中、冷房の効いた車内で待っていることもでき、暑い中とても快適な待ち時間でした。この旅行から帰ってすぐ、JR西日本から秋のダイヤ改正について発表がありました。敦賀までの直流電化に合わせ、223系新快速が敦賀まで延伸、直流区間普通列車小浜線に投入されている125系を増備し投入、それに敦賀~福井の交直流区間に新型車両『521系』を投入するそうです。521系は223系の交直流区間版で、現在瀬戸大橋線で運用されている223系5000番台と同じスタイルの車両です。投入に合わせ、419系はこの区間から引退となるそうです。この旅行が、私にとって419系惜別の乗車になってしまいました。『食パン』と言われて愛されつつ走り続けてきた419系、583系の匂いを今に伝える車両にも、ついに終焉のときがやってきました。

419系はもと特急列車なので、普通列車としては破格の乗り心地です。今回の行程では419系に多くあたったので幸運でした。シートはリクライニングしませんが、ボックス席とは比較にならない乗り心地、加えて天井が非常に高いので開放感いっぱいで気持ちいいです。発車時間が近づくに従って次第に人が増えて行き、発車時間には立ち客が出るほどになってしまいました。この旅行で初めて満員電車になりました。

長浜から満員の姫路行き新快速列車に乗車して、京都まで帰りました。約10時間かけて、途中楽しい寄り道をしながら過ごした旅行の最終日。とても気持ちのいい日を過ごすことができました!今回の旅行で北陸のうつくしい景色はもちろん、車両や鉄道で働く人たちからも美しい心を伝えていただいたこと、感謝するとともに、嬉しい思いで一杯です。皆様にも北陸の美しい姿をお伝えすることができたでしょうか?

最後になりましたが、4回にも及ぶ旅行記にお付き合いいただき、誠にありがとうございました。