天空へと続く路。南海高野線撮影紀行 2009年アーカイブス
みなさまこん**は。ようやく梅雨も明け、本格的な夏到来です。夏の到来とともに、おおぞらの撮影紀行も再開です!!さて、今日はちょっと天候はよくないですが、撮影に出発しました。今日やってきたのは、南海高野線の山岳区間。先日観光列車『天空』がデビューしたこともあり、一度行ってみようと思っていたのでした。早速早朝のなんば駅から高野線の列車に乗り、途中意識がなくなるほど居眠りをしながら、高野線の高野下駅までやってきました。
高野下駅は、駅名から高野山への連絡駅と勘違いされることが多く、下のような表示がされています。
それにしても、この駅の雰囲気!さすが南海電鉄の駅ですね。昭和の時代に戻ったようです。
駅の外観はこんな感じ。建物に絡みついた蔦が貫禄を感じさせますね。
さて、駅を出てから急な坂道をひぃひぃ言いながらあがって、見晴らしのいいところにやってきました。山歩きをするのは久しぶりですが、歩く度に体力のなさを思い知らされます。やはり曇っているので、いまいちですねぇ。左側の山に登ったほうがいい風景が見れそうです。
で、またもひぃひぃ言いながら左側の山に登りました。やっぱり思ったとおり、こちらの方が私好みです。早速普通列車の2100型がやってきました。普通の通勤列車と思うことなかれ、高野線の山岳区間は50‰以上の厳しい勾配を走破するため、とっても力持ちの車両です。
折り返しを望遠で狙ってみました。
やってきました!7月にデビューしたばかりの観光列車『天空』です。後方に2000系を従えています。乗ってみたかったですが、既に指定席は満席でした。乗車は次の機会に持越しです。
山を降りました。丁度都合のいい踏切を見つけました。高野山下駅で、特急『こうや』の離合がありました。
小川にかかる鉄橋から、こうや号を捕らえました。
さて、続いては龍王渓方面の山道を山歩きです。さて、ここで問題です。私が今歩いているこの道はもとは何だったでしょうか?
路肩に昭和拾壱年拾壱月吉日と書かれた石盤があります。あきらかに何かを意図して彫られたものですね。実はこの道は、昔ここを走っていた高野山森林鉄道の線路跡を整備したものなのです。高野山森林鉄道は日本最初の森林鉄道と言われているほど歴史がある鉄道ですが、昭和34年に廃止されたそうです。この道を、材木を積んだ列車が走っていたのかと思うと、ちょっとわくわくしますね。
高野線の有名撮影地の鉄橋です。丁度和歌山から撮影にこられている方がおられ、話し相手になってくださいました。ありがとうございます。結構頻繁に列車がやってくるので、退屈しないですね。早速普通列車の2000系がやってきました。
こちらは2300系普通列車です。あ、ちょっと露出に失敗しました(^-^;
で、撮りなおしたのがこちら。
特急こうや、31000系がやってきました。
こちらは、30000系こうや号です。
観光列車『天空』がやってきました。車内は盛況です。
さて、ご一緒していただいた方にお礼を言って、次の目的地に移動です。高野線紀伊神谷駅。集落からかなり離れており、なんと一日の乗降客は29人という南海の駅の中でも、もっとも少ない駅です。なんばに直通する列車も停車する駅なのですが、、、こんな駅にも、ちゃんと駅員さんはいらっしゃいます。
駅構内はこんな感じ。30分に一本列車が来る駅なのですが、この長閑さはすごいの一言です。
切符を買おうとしたところ、販売機がありません。この駅は切符は全て昔ながらの駅員さんから購入します。硬券ではなかったですが、この感覚、本当に昔に戻ったようです。
駅舎はこんな感じ。繰り返しになりますが、ここは本線の駅です。信じられませんが。。。
近くの踏み切りで、列車を待つことにしました。快速急行なんば行きです。
ここでも、観光列車『天空』を捉えました。2カット連続でご覧ください。
さて、次の目的地に向かうべくホームでのんびりと列車を待ってみました。野鳥の鳴き声が聞こえます。のんびりベンチに腰掛けていると、時間の経つのを忘れそうです。
年代を感じるトンネルの向こうから、列車がやってきました。
で、続いてやってきたのは上古沢駅。ここも集落からかなり離れており、一日の乗降客は49人。紀伊神谷駅に続く少なさです。
ここも駅員さんがおられ、切符は駅員さんから購入します。
この駅の雰囲気をご覧ください。大手私鉄の駅でこんなのが残っているのは南海電鉄ならではですね。
駅から集落を望むとこんな感じ。駅まで上がってくるだけでも大変です。
さて、撮影地の踏み切りにやってきました。実はこの踏み切りは先ほどご一緒させていただいた方に教えていただきました。どうです、この絶景。まるで天空から下界を見下ろしているようです。
ここが撮影地の踏切です。ちゃんと警報機もある普通の踏み切りですが。。。。
踏み切りに至る道はごらんのとおり、まるでけもの道ですね。この踏切をいったい誰が利用するのでしょうか?
さて、列車はやってきました。普通列車の2000系です。こんな山道を走っている列車が大阪市内まで向かうとは、、はっきり言って驚きです。
2300系です。この形式は、橋本~極楽橋の限定運用です。
特急『こうや』がやってきました。
観光列車『天空』がやってきました。この列車が『天空』と名づけられた意味がようやくわかりました。まさしく天空へと続く道を走る列車です。ここでも2カット連続で
さて、折り返し列車で終点の極楽橋駅へ。ここも周囲に民家はなく、高野山へ向かうケーブルカーの連絡駅としての機能が、この駅の仕事です。
駅舎はこんな感じ
駅の前は、渓谷が広がっています。
帰りはちょっと贅沢して、特急こうやで帰りました。ところが、乗車したとたんに爆睡。気がついたらもう大阪市内でした。天空を駆けた夢から覚めたような感覚でした。
天空へと続く線路。南海高野線の旅、いかがだったでしょうか?大阪から日帰り圏内で、こんな長閑な雰囲気が味わえるのですから、これは私にとってかなりの衝撃でした。また違う季節に、この路線でまた天空を歩く雰囲気を味わいたいと思った管理人でした。