だいちゃん660329 鉄道と旅の記録

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うつくしきもの。北陸を巡る夏2(富山の私鉄)2006年アーカイブス


皆様こん**は。北陸旅行の顛末、お楽しみいただいておりますでしょうか?今回のテーマは『富山の私鉄』です。なんだか旅行に出かけると、地方の私鉄を訪ねるのが定番になりつつありますね(笑)。
まずは高岡市内から出発です。ここで撮影したのは加越能鉄道を引き継いだ第3セクター万葉鉄道です。経営状況は大変厳しい同社だけに、なんとか頑張って存続していってもらいたいですね。高岡駅付近でカメラを構えていると、キツネのイラストがかわいい列車がやってきました。

こちらは一般型列車です。

万葉線の超低床電車がやってきました。車体の鮮烈な赤がきれいですね。

さて、富山市内にやってきた私は富山地方鉄道を撮影することにしました。最初は富山市内軌道線、路面電車です。電車は主力の7000形。屋根上の大きな広告看板が目を引きます。夜は電飾で飾られてこの看板がきれいです。

続いて8000形です。こちらはシンプルなデザインですね。

続いて北陸地方で最も長い路線長を持つ富山地方鉄道にやってきました。櫛形のホームに上がると写真の車両が待っていました。10030形、元京阪電鉄の3000系特急車です。3000系の大半はこの富山で第二の人生を送っています。

車内は運賃表示などワンマン対応設備の他は、京阪3000系のままです。テレビカーのスピーカーや、補助いす。成田山不動尊のお守りまで残されていました。

電鉄富山駅から普通列車で15分ほど。越中船橋で列車を降りました。この付近は、豊かな田園風景が広がっています。本線なので、列車も頻繁にやってきます。まずは14760形です。過去にローレル賞も取ったことがある車両です。

10030形がやってきました。

これも14760型。近年富山地方鉄道では塗装の塗り替えを行っており、この塗り分けが標準になるそうです。

14760形の後ろに、古い車両が連結されていました。171号車と見えます。

続いて越中船橋~寺田間のポイントに移動しました。10030形です。

ここでも、14760形を捉えました。やってくる列車のほとんどはこの14760形か、元京阪の10030形です。

カメラを逆に向けてみました。真逆光で太陽に向かって構えているようなものですが、光線状態がいいとこのアングルからは立山連峰がドドンと見渡せます。

富山に戻ることにしました。

富山駅に戻った私が次にやってきたのは、JR富山港線が華麗な転身を遂げた富山ライトレールです。2006年4月に開通したばかりのLRT。都市交通の新しい姿を目指してデビューした路線です。ポートラムという愛称で呼ばれています。ここ富山には、最初に紹介した富山地方鉄道市内線とこの富山ライトレールの2社が路面電車を運転しています。ひとつの町の中で、路面電車が2社走っているというのも珍しいですね。

連接構造、車体のアクセントは虹をイメージした7色で塗られています。この車両は青いアクセントです。

車内です。液晶モニタによる案内、路面と段差が全くない超低床構造、明るくセンスの良い車内。そういえば広告が下がっていませんね。だからすっきりした車内に見えるのでしょうか?

乗車口です。段差のない構造がわかっていただけると思います。

快適な車内にゆられること10分、下奥井駅にやってきました。案内表示も大きくてわかりやすいですね。運賃表示をみてびっくり。1年間の期間限定とはいえ、平日昼間は全線100円で乗車できます!これはすごいですね。反面、乗客集めに苦労している様子もうかがえますが。。。

しばらくここで撮影しました。紫色アクセントの列車がやってきました。路線はJRの軌道をそのまま使用しています。

今度は赤色アクセントの車両を後追いで。

下奥井駅付近に、きれいな花壇がありました。どの駅にも段差や階段がないのが印象的です。

列車がやってきました。小さな花壇とそこを行く小さな列車は合いますね。

花壇の色と同じ、オレンジ色の列車でした。

真新しい鉄道なのに、なにか懐かしい、昔の雰囲気を感じますね。

今度は緑色アクセントの列車です。いろいろな色があり、目にも楽しませてくれますね。

黄色アクセントの列車で、駅に戻ってきました。沿線には富山ライトレールを応援する看板があちこちに見られ、町を挙げて盛り上げようとされている姿が印象的でした。都市交通の新しい形。富山ライトレール。運転士の方も笑顔で乗客に接しておられ、乗る人への優しさを感じる鉄道でした。これから日本は少子高齢化によりますますお年寄りが増えてきます。車の運転もままならないお年寄りでも気軽に乗れる、優しさに満ちたこのような鉄道がもっと脚光を浴びてもいいような気がします。未来の鉄道のあり方を、考えさせられる意義に満ちた時間でした。

富山県の地方私鉄を旅した今回、東京や大阪では見られない、地方都市ならではの風景を見ることができました。今、全国的に環境保護の観点からLRTは見直されているといいます。乗客に寄り添うように走るこれらのLRT達、何十年後の都市交通はこのような姿になっているのでしょうか?その未来の姿を垣間見たような数時間でした。技術が進歩しようとも、鉄道が運ぶのはあくまでも人。これらLRTはまさに鉄道の目指すべき方向の一つなのです。鉄道と人がいつまでも良き関係であるためにも、これら地方私鉄には是非頑張ってもらいたいと思います。このような優しい鉄道の姿も、また北陸の美しき姿だと思いました。