特急おおぞらの鉄道と旅のホームページ

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Somewhere over the "SAKURA"えちぜん鉄道、桜模様

Somewhere over the "SAKURA"えちぜん鉄道、桜模様(2010年撮影アーカイブス)

皆様こん**は。近畿地方を通過した桜前線を追いかけ、北陸へやってきました。北陸といえば、、、やはり私にとってここえちぜん鉄道の桜を見ておかねばと思い、福井までの切符を発券してもらいました。今日の乗車は福井口駅からスタートです。まあまあの天気ですね。さてさて、桜はまだ咲いていてくれるでしょうか?

出発信号機です。えちぜん鉄道の踏み切りは、昔ながらの鐘を叩く方式で、【ジャンジャンジャン】と独特の音がします。

さて、福井口駅から勝山線の列車に乗り込み、永平寺口駅までやってきました。この重厚なつくりの駅舎をご覧ください。昭和初期の建築様式が垣間見えますね。えちぜん鉄道の有人駅はどこも昔ながらの木造建築です。ペンキもきれいに塗られて、大事にされている感が伝わってきますね。

ホームから駅舎を見るとこんな感じです。懐かしい、故郷の駅ですね。

かつて永平寺口駅は、東古市駅と呼ばれ、永平寺へ向かう路線と金津(現在の芦原温泉駅)に向かう路線、勝山に向かう路線のジャンクション駅でした。永平寺線、金津線ともに現在は廃止され、このホームのみが当時の面影を忍ばせてくれます。廃止されてかなりの年月が経っているはずですが、風化することなくほぼ完全な形で残っています。

永平寺口駅のもうひとつのトピックはこれ。大正3年に建てられた変電所(旧京都電灯古市変電所) の跡だそうです。赤いレンガつくりが重厚感たっぷりですね。当然現在は使用されていませんが、このように完全な形で残っている鉄道遺産は珍しいですね。窓やドアの上がゆるくカーブを描いているのが、東京駅丸の内口にも似た様式が見られますね。

変電所脇に咲いていた桜の木を一緒に、この桜の木は、かつてこの変電所が現役だった頃を知っているのでしょうか?

さて、鉄道遺産めぐりを終え、河川敷の撮影ポイントにやってきました。桜は半分以上散っておりますが、どうにか撮影できそうです。風が吹くたびに、桜吹雪が舞って、この上なき美しさです。

6000型がやってきました。

続いてえちぜん鉄道では1両しか保有していない5000型がやってきました。

続いて勝山線を奥へ、保田駅までやってきました。

保田駅を降りるとすぐ、ごらんのような見事な桜並木が広がっています。このあたりは、ちょうど今が満開のようです。私のほかにも2~3人の撮影者がいらっしゃいました。みんなで【綺麗ですね~】と感激しながらの撮影でした。

5000型を後追いで。すごいボリュームの桜並木ですね。

桜の花をアップにしてみました。

今度は違うアングルで、どのアングルでとっても、これだけ桜のボリュームがあると絵になります。

5000型が戻ってきました。遠くの山は冠雪しています。雪景色と桜を同時に見られるのは、雪国ならでわです。

さて、保田駅の桜を満喫したあとは、勝田駅までやってきました。この駅の造りもすごいですね。

勝山駅の待合室で見つけたコーヒーの販売機。一杯100円と安いわけではないですが、素朴な感じがしていいですね。

さあ、勝山駅から三国芦原線の某駅へ。ちょうど天気もよくなってきました。線路脇のシバザクラがきれいですね。今度はどこの景色を見に行きましょうか?

このシバザクラは、アテンダントさんによれば2年前に植え始めたとのこと。あと数年すれば、線路脇をもっときれいに彩ってくれることでしょう。

さて、福井方面の列車に乗り中角駅へ。車内でお話させていただいたアテンダントさんお勧めの景色があります。降り際に『いってらっしゃいませ、楽しんできてくださいね』と、声をかけて頂きました。

さて、中角駅付近のお勧めはこの光景。九頭竜川沿い一面に咲き誇る菜の花です。青空に黄色い色が映えますね。

この咲き誇る姿をご覧ください。まさしく春のひとコマです。

菜の花の中、やってくる列車を撮影です。まずは空を入れて。

続いて菜の花と列車をアップで。個人的にはこちらのほうが好みですが、皆様はいかがですか?

次のポイントに向かいます。偶然先ほどのアテンダントさんが乗務されており、笑顔で『お帰りなさいませ』と声をかけてくれました。

続いて福井口から勝山線に乗り換えます。轟付近の気持ちが広くなくような車窓です。

轟駅で列車を降りました。

線路脇の草に露がついて、まるで光の粒を散りばめているようです。

轟付近から、遠くまで見渡せるいい景色ですね。心のそこまで広々となります。

轟駅付近の町並みです。立派な蔵がいいですね。空気がやわらかく感じます。

あるお宅に咲いていた立派な桃の花です。

さて、轟からさらに勝山方面へ。この澄み切った青空をご覧ください。

保田駅の桜並木へまたやってきました。この見事さ!圧倒されそうです。名古屋から来られていた方とご一緒できました。月一回程度、えちぜん鉄道の沿線に来られているそうです。この沿線には、景色が有名なスポットは少ないですが、日常の何気ない風景の中に、時々はっとするような景色が広がります。その方も、それが魅力で来られているそうです。

桜並木の中を行く6000型の姿を捉えました。

続いてサイドから。いろいろなアングルで撮影したくなりますね。

広角で空を大きく入れてみました。

今度は縦位置で。

すばらしい絶景を楽しませてくれた桜並木に心の中でお礼を言って、帰途につきました。

保田駅です。よく見ると石積みの古いホームが見えますね。

花壇に咲いていたチューリップです。

折り返しの列車で、福井まで帰ってきました。途中、何度かアテンダントさんが車窓に向かって無邪気な笑顔で手を振っておられ、なにかと思えば、線路脇で手を振っている子供に答えていたのでした。よく気がつきますね。今日手を振ってもらえた記憶を、その子は決して忘れないでしょう。アテンダントさんのアナウンスを入れる回数、車内を巡回する回数、歩く速さや靴音、歩幅にいたるまで、全てが机上の計算やマニュアルではなく、彼女たちの経験から編み出された絶妙なタイミングなのです。全ては、『かゆいところに手が届くサービス』『自分がされて嬉しく感じるサービス』を目指して彼女たちが日夜積み上げてきたものから生まれたものです。彼女たちを評したこの言葉、『笑顔の力』を感じさせてくれる乗車時間でした。

福井まで帰ってきました。途中、ある駅でベビーカーの親子が列車を降りるとき、アテンダントさんが大声で駅員さんを呼んで、お母さん、走ってきた駅員さんと3人がかりでベビーカーを降ろし、運転士さんはベビーカーが無事安全な場所に下がるまで、発車を待っていました。他のお客さんもちょっとの間待たされていましたが、不愉快な顔をしている人は誰もなく、赤ちゃんが泣かないようにあやしている人もいました。発車間際、アテンダントさんが待ってくれていた乗客にも笑顔でお礼を言っていました。暖かい鉄道に乗っている人たちは、気持ちの温かい人が多いのですね。

えちぜん鉄道の旅、いかがだったでしょうか?今年も美しい桜にたくさん出会うことができ、充実した春を過ごすことができました。春のうららかな景色と、春の日差しのようにとても暖かいえち鉄。心の芯まで暖かくしてもらった旅行となりました。気持ちを暖かさで包んでくれて、心を優しさで満たしてくれるえち鉄。この北陸のあたたか美人鉄道に、人々の笑顔に会いに、そして故郷の季節の彩を感じに、皆様行ってみませんか?